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飛の山三四郎稲荷神社(西岡屋)

警察署前バス停から徒歩約7分

 諏訪神社の後ろ、飛の山山頂近くに「三四郎稲荷神社」がある。お稲荷さんには普通、五穀豊穣・商売繁盛・家内安全などを祈るのであるが、勝利守護・合格成就の神としても崇敬されている。
 篠山城主青山忠裕公が幕府の老中であった文政年間(1818~30)のころ、毎年、将軍上覧の大相撲が江戸・両国の回向院広場で催され、各大名はそれぞれお抱え力士を登場させることになっていた。ところが、篠山藩の力士は負けてばかりで、幕府の要職者として面目にかかわることであった。ある年のこと、篠山から参りましたと、「飛の山三四郎」ら8名の力士らが現れ連戦連勝し、忠裕公は大変喜んで褒美を与えようとされたが見当たらない。後で領内の稲荷神の化身とわかったので、幟や絵馬などを奉納して感謝したという。ここには、絵馬と当日の番付が保存されている。
 西側の登り口に赤い鳥居が立ち神号額に「正一位三白大明神」とあり、三白すなわち三四郎であろう。

「丹波篠山五十三次ガイド(改定版)」(平成7年8月発行)より
※地名・交通経路等は書籍発行時のもので、現在の状況とは異なる場合がありますのでご注意ください。