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重兵衛茶屋(八上内)

重兵衛茶屋バス停から徒歩すぐ

 国道372号線を八上城跡・高城山の麓の方へ入ると、その道は昔の京街道(山陰街道)である。そこの曲がり角のあたりに「重兵衛茶屋」がある。
 江戸時代、播磨方面から参勤交代のためにこの地を通る大名をはじめ、いろんな旅人たちは、古市から真南条を経て、小枕・女畷を真っすぐに東へ進み、この南側に出るのが普通の道中であった。
 また、篠山城下より最初の「八上の一里塚」も間近にあり、京都方面からたどり着けば、一応の目標となる要衝に出来た立場茶屋である。
 行き交う人々が一服して、一息入れる、重兵衛さん経営の休憩所であったわけで、付近には、気軽に入れる茶屋が何軒かあって、繁盛していたものと思われる。
 そのころの建物の一部が今も残っており、町指定の文化財となっている。
 ここに立つと、建物や付近の情景から、ごく自然に、昔の街道筋の賑わいが目に浮かぶようだ。

「丹波篠山五十三次ガイド(改定版)」(平成7年8月発行)より
※地名・交通経路等は書籍発行時のもので、現在の状況とは異なる場合がありますのでご注意ください。